掌にのる小さな万華鏡は赤津さんのスタイルの一つです。その小さな万華鏡の中に展開する、繊細で優しい印象の映像が心に響きます。ユニークなミラーシステムから生まれた、奥への連なりを感じさせる横並びの映像なので、その立体感を「回廊」というタイトルに込めました。
細い線や丸のガラスが連なっている映像は、リズミカルで音楽を奏でているよう。オブジェクトのない空間も、日本の伝統的な絵画の美にも通じて、赤津さんの作品を特徴づけています。
筒の形は六面のガラスからなる六角柱で、ガラスをつなぐはんだもすっきりと軽やかな印象です。筒全体を回して映像の変化を楽しみます。
ドライセル。 38㎜ × 78㎜